高プロラクチン血症についてのページです。

高プロラクチン血症

プロラクチン(PRL)は乳腺の発達と乳汁を分泌させる働きをします。
女性は出産後の授乳期間中にプロラクチンの分泌が高まります。
そのため通常は、妊娠・産後に視床下部からのプロラクチン放出ホルモンPRHによって、分泌が促進されるようになっています。
逆に妊娠していない時期には、このホルモンは視床下部からのプロラクチン抑制ホルモン(PH)によって分泌がされないようになっています。
高プロラクチン血症は、妊娠・出産もしていないのにもかかわらず、乳汁が出続けてしまったり、授乳とは関係なくプロラクチンが過剰に分泌し続けます。
そのため、排卵障害を起こしたり、不妊症の原因にもなります。
下垂体に腫瘍があるときや、薬の副作用、甲状腺機能低下症によて、高プロラクチン血症を発症します。
高プロラクチン血症は、血液中のプロラクチンの濃度を測定することで診断がつきます。
下垂体の腫瘍ではプロラクチンの値が100ng/ml以上で更に、脳のMRI画像によって診断されます。
腫瘍が10mm以上のときは手術によって腫瘍を取り除く必要があります。
また腫瘍が10mm以下のときはドーパミン作動薬を投与するなどの薬物療法で腫瘍を小さくする方法があります。
プロラクチンは脳の伝達物質であるドーパミンに反応します。
そのため薬物によってドーパミンの産生が抑制されると、プロラクチンの分泌が多くなってしまいます。
この状態を、薬剤性高プロラクチン血症と呼びます。
利用している薬剤を変更することが必要になってきますが、向精神薬や抗うつ剤などの薬で使用が中止できないときは、カウフマン療法というホルモン補充療法をしていきます。

※薬剤性の高プロラクチン血症を誘発する薬剤

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向精神薬・三環系抗うつ剤・降圧剤・胃腸薬・ホルモン剤

また、甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモンの低下により、下垂体からの甲状腺刺激ホルモンと視床下部からの甲状腺刺激ホルモンの分泌が亢進され、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンの上昇によって、突発性高プロラクチン血症が起きます。
薬物療法によってプロラクチンを低下させます。

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